手のひらを太陽にという歌

ボクが

「手のひらを太陽に」

という歌をつくったのは、

もうかなり前のことになります。

 

その頃、漫画としては

まずまず収入を得ていたものの、

どうしても自分の仕事が

気に入りませんでした。

 

時流にあわせた

娯楽漫画が

うまくかけず、

 

すっかり行きづまって

しまっていましたが

 

家族には

ひと言も

話しませんでした。

 

漫画家という

職業は

完全に孤独です。

 

自分以外には

誰に話したって理解できる

はずがありません。

 

冬だったので、

詰めたい手を電気スタンドの

電球にかざして

あたためていました。

 

その時、指の間の

血の色が真紅に

透けて見えたのです。

 

自分は

いまこんなに

絶望しているのに、

 

 

血はせっせと

紅く熱く

流れている。

 

それから無理に時流に

あわせた流行を追う漫画は

きっぱりとかかないことにしたのです。

 

というよりも、

断念して自分の世界だけに

しぼったのです。

 

収入が少なくても、

自分の好きなものだけかくことにしました。

 

そして

「手のひらを太陽に」

という歌をつくったのです。

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