過去のことを、いくら考えてもしょうがない

ボクは93歳なんですが
目が悪くなり
耳が悪くなり
心臓も悪くなりで

もう「引退したい」
と言ったんです。
けれども仲間が許してくれない。
 
そして
東日本に震災が起こって
引退だなんて甘いことは
言っていられなく
なったんですよね。
 
それで思いとどまって
少し先延ばしに
したんですけれど。

何しろ
目がよく見えないので
「絵が描けない」
と言うと編集者は
 
「わかりました。
それでは月末までに
5枚お願いします」
 と言って
 
全然、僕の話を
聞いていない。
で、相変わらず仕事を
頼みに来るんですよ。
 
ほんと
困ったものなんですけど。
 
僕はがんはやっているし、
こっち側(左側)の腎臓は
とってしまってないんです。

それからすい臓も、
すい炎というのをやって
上から三分の一
を切り取っている。

胆のうもない。
この間は腸閉塞をやって
腸を45センチも
切りました。

心臓には
ペースメーカーも
入っていて
 だからもうボロボロですよ。

 
よく誤解をされるんだよね
「やなせさんは元気だ」って。

元気じゃないんだよ
ほんとは。

なるべく僕は
物事を前向きに
考えるようにしているの。
倒れるんなら
前のめりに倒れようと
思っているくらいでね。
同じ倒れるんでも
そういうふうに考える。


物事を後ろ向きに、
いくら考えてもしょうがない。
というか、
そういうふうに
思うようにしているわけ。

 
嫌なことは
考えないようにしているの。
 
考えたって
ムダですからね。
やっぱり
悪いほうへ悪いほうへ
考えてしまいがちでしょ。
 
だから
無理に考えないようにするんだ。
 
すると
なんらかの状況は
変わってくるもんですよ。

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何のために生まれてきたの?

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