書籍/BOOK

やなせたかし全詩集

著者
やなせたかし
出版社
北溟社

内容

「てのひらを太陽に」創作45周年
「愛する歌」から「アンパンマン伝説」までを網羅する自選による試作の集大成

もくじ

1

I てのひらを太陽に

2

II 愛する歌 第一集

3

Ⅲ 愛する歌 第二集

4

IV 愛する歌 第三集

5

V 愛する歌 第四集

6

VI 愛する歌 第五集

7

VⅡ 遠い青春

8

VⅢ おとうとものがたり

9

ⅠX アンパンマン伝説

10

X 人間なんてさびしいね

11

XⅠ さびしそうな一冊の本

12

XⅢ 希望の歌

13

XⅠV 勇気の歌

14

XV 幸福の歌

15

XVⅠ ところであなたは・・・?

16

XVⅡ ぼくの詩と絵と人生と

あとがき

北溟社からこの詩集のお話があった時は、声をかけてくださったことに感謝しながら、気恥ずかしい気分におそわれた。
しかしながら、二〇〇六年にぼくは八十七歳、まぎれもない人生の晩年で既に夕日は地平線に沈もうとしている。
その時に詩の方でも一応の総括をしておくのは許されるのではないか。この世に残すかたみとしては願ってもない遺言がわりの一冊になると思った。
ぼくは詩をかくよりもむしろ歌をかいていたので、曲のついている詩が多い。
童謡もあれば、シャンソンみたいなのから、演歌っぽいものまである。
詩人の中にはくっきりと区別して純粋詩と歌謡曲をかきわけていた人も多い。たとえていえば西條惣之助だろうか。
そして画家の中にも竹久夢二とか蕗谷虹児のように詩集をだしている人もいる。
前者の代表作は「宵待草」で、後者は「月の砂漠」である。
ぼくの代表作は「てのひらを太陽に」だから一番トップにもってきた。そして曲のついている歌をいっしょに並べた。
みんなごちゃ混ぜごった煮である。
そのせいか曲をつけてくださる人が多くて、ひとつの詩に五曲も六曲もついている作品もある。
後で混乱することになり、不平を言われたりする。
曲もいろいろで、純粋歌曲からフォークソング、ポップス、ジャス等々いろんな曲がある。中では木下牧子さんのコーラス曲集「愛する歌」(音楽之友社刊)の評判がよくて、この種の曲集としては例外といっていいほど版を重ねている。
ぼくも自分の作品集「虹色の歌」を同じ音楽之友社刊からだしたが、当然のことながらさして売れていない。
全部の詩に全部思い出があるが、それを書いているともう一冊分厚い本を出さなくてはいけないのでこのあたりで終わりたい。
ただぼくの場合、アンパンマンは除外できないので関連の作品を「アンパンマン伝説」の章に収めた。
もうひとつ、亡弟千尋の鎮魂のために一章を割いた。人生の終りになると日増しにたったひとりの肉親であった弟への愛惜のおもいが深くなる。あらゆる点でぼくよりも優れていた弟が生きていればと最近しきりに思う。
個人的な感傷的だが、この本は三十二歳で逝ったぼくの父と二十二歳で戦死した弟の霊に捧げたい。二人とも苦笑して「なんだこれは下手くそだ」と言うかもしれないが。
二〇〇六年早春 やなせたかし

本について

項目
内容
単行本
661ページ
出版社
北溟社
言語
日本語
ISBN-10
4894485281
ISBN-13
978-4894485280
発売日
2007/03
梱包サイズ
21.8 x 15.2 x 4.2 cm